2006年8月27日日曜日

第54回 日P全国研究大会 みやざき大会

2006年8月26日(土)・27(日)、第54回日本PTA全国大会みやざき大会に、さいたま市PTA協議会より11名参加してまいりました。


愛する子どもたちの笑顔のために~eye・I・逢い~

第1組織・運営…「自ら積極的に参画し楽しく活動ができる組織・運営」
基調講演は政策研究学院大学の今野先生のPTA活動の工夫についてのアンケートの報告でどこも同じような悩みを持っている事がわかった。また、実践発表では小さな地区で(1地区に1小・中学校しかない)PTA活動を合同で行うようにしたところ、18年度の総会は8割の出席率だった。今年度は合同でNOメディア運動に取り組み(テレビを見る時間を少なく)成果が得られた。また最後に小・中合同PTAコーラスグループの合唱がありとても楽しそうな雰囲気が伝わってきた。楽しんでやれるPTA活動はすばらしいと思った。

第2家庭教育…「子どもの自立のための家庭教育の果たすべき役割とPTA活動」
映画は日本初の孤児院設立に関与したお父さんの話。時代は日清戦争より前であるが、子ども達の夢にかけたお父さんの物語。九州では半数以上の中学生が見た。全国へ普及活動をしている。ぜひ、さいたま市の子ども達にも見せたいと思った。
昨今は母親の力が欠けている。今の母親力を強めることが親子の絆を強くする。まずは両親が仲良くし、コミュニケーションをとることが大事。そうすることにより子どもは確実に変わる。実際の経験からも納得できる話であった。それを女性の視点から語られたところが興味深かった。また子育ては養うことではなく、子どもを自立させることである。

第3学校教育…「当たり前のことを当たり前に実践できる子どもの育成」
「当たり前のことを当たり前にする」PTA、学校がどういうことができるのか。ある小学校の先生の話で「当たり前にさせちゃう」という言葉が印象に残った。厳しいことを毎日続けていけばそれが当たり前になる。ひとつの実践例。休み時間、毎日プリント5枚を毎日出し続けると子ども達はそれが当たり前になってやっている。「早寝早起き朝ごはん」は当然で厳しいことを続ける努力が大事。そのような学校の取り組みに対して保護者が理解し、応援することが必要でそんなPTAでありたい。
パネルディスカッションの討議される内容を聞いて、日本中どこでも問題は同じだと感じた。九州ではもっと地域のつながりがあると思っていたけれど決してそうではなかった。希薄になった人間関係をどうするのかすぐには答えは出ない。究極的には家庭の力であり、すべての親がそう考えてほしい。

第4広報活動…「PTA活動を支える広報活動」
「読まれる広報紙づくり」ということで全国広報紙コンクールで高い評価を受けている串間市の広報紙づくりについての話であった。さすがに写真やレイアウトは目をひきつけるもので参考になったが、毎年メンバーが代わるPTAではあそこまでやるのは難しいと感じた。PTA広報紙づくりにおいてPTA会長はプロデューサーだということばになるほどと感じた。日Pのアンケート報告では見せたくない番組をわざわざ見せて感想を聞くことに疑問を感じた。もう少し違うやり方あってもいいのではないか。(結果はHPで公開)
役員選出ではいつも最後まで決まらない広報委員であるが、みんなで楽しく広報づくりをする雰囲気を最初につくることが大事。特集記事においてはいつもアンテナを張って今日的問題をとりあげることが重要。特に関心が高いことに関してはシリーズとして年間3回に分けて掲載していることなど参考になった。いずれの広報紙も写真が素晴らしく、改めて写真の力を感じた。実践発表や質疑応答の内容から、広報委員選出や個人情報保護への対応など何処の学校も毎年同じ問題を抱えていることを認識した。


第5地域連携…「安全で安心な地域づくりのためのPTAの果たすべき役割」
「安全・安心」、保護者にとって依然として最も関心のあるテーマであり、最も具体的な活動が展開されているテーマである。このテーマを題材にし、「地域連携」を考える分科会であった。犯罪社会学の専門家による“犯罪は「人」でなく「場所」に起因している”という基調講演から安全マップの作成、そして街づくりのヒントをいただいた。PTAを卒業してから本来の活動に気付き、「地域」をテーマに活動を始めた事例からは地域コミュニティについて考えさせられ、充実した分科会となった。

第6人権教育…「命の大切さと人を思いやる心を育もう!」
人権尊重の窓口から見た現代社会の現状と課題、「自他の人権を尊重できる」自由で自律的な市民の育成を目指す家庭教育、学校教育の在り方について「いま、なすべきこと・なしうること」の具体例を挙げながらの基礎的・一般的な話。
パネラーは同和教育者や障害をもつ子どもの保護者。これまで人権に対する先入観が男女の差別も含めてあったので、そのギャップを確認すると共に考えさせられた。「当たり前のように思っていることが、実は差別につながっていることがあることに気付かされた。

第7国際理解…「平和で心豊かに生きる地球市民になろう」
中身が濃くて一言で言えないが、三股西小学校PTAの中国人で在日13年になる趙 琳娜さんの日常生活に基づいた話しが非常に興味深かった。 「国際理解は人と人が形式ではなく直に接してコミュニケーションするところから始まる」という言葉が印象に残った。中山さんのお話の中では「自分の国を知り、文化に誇りを持ち、同じように他の国の文化をも尊重することが大切」という言葉に共感した。