2010年11月19日金曜日

平成22年度 役員研修・人権講演会

2010年11月19日(金)、市民会館おおみやで、さいたま市PTA協議会役員研修会・人権啓発講演会が開催されました。今年度で7回目となる市P協役員研修会ですが、今回もさいたま市人権教育推進協議会等と共催で実施されました。

第1部では人権標語と人権作文の表彰式が行われ、最優秀作品に選ばれた市内小中学校の児童・生徒が表彰されました。

人権標語の表彰            人権作文の表彰

第2部では、「極道の妻たち」の著作で有名な作家で真言宗僧侶の家田荘子さんにご講演頂きました。
聴衆に熱く語りかける家田荘子さん

以下、参加した保護者の方からの感想を紹介します。

  • 子どもは親に「愛されたい」と思っていることを、親は自覚した方がよいと思った。
  • 「あとで!」「今、忙しいから!」と言わず、その時、子どもの話を聞こうと思った。
  • 家の中で両親の態度や、周りの大人の行動を学ぶ子どもが多い。笑顔の家庭には笑顔の子どもが育つということなのだろう。
  • 「トラブルを起こした子どもが、『本当は心のうちを聞いてほしかった』という気持ちだったことに親たちは驚く」という話を聞いて、私は自分の子が中学、高校と行動範囲を広げていき、親の目の届かないところで行動するようになったときにも、きっといろいろなことがあるのだろうと感じた。その時、子どもの本当の心を開いてあげられるのかどうか、これは私たち家族の課題だと思う。
  • 性教育や薬物教育などは、家では普段からニュースなどを見ながら、結構、話をしているから大丈夫!なんて過信していてはダメだ!!と思った。
  • 子どもが大きくなると、なかなか会話をする時間がなくなると聞きます。私は、絶対1日1会話は子どもが結婚し巣立つ日までずっとしよう!!と決めました。
  • 挨拶をする人は、自分も明るいし他人も明るくする。まず、そこから実践していきたい。
  • いくつになっても小さな一歩を踏み出す!ということが大事だと思う。
  • 「人と比べると苦痛を伴うが、まずは一歩を踏み出したい」という話が印象的だった。

熱心に聴講する参加者たち

2010年11月4日木曜日

市P協設立10周年記念式典

2010年11月4日(木)、大宮ソニックホールにて、さいたま市PTA協議会設立10周年記念式典・祝賀会が盛大に開催されました。

国歌斉唱・PTAの歌の後、さいたま市P協会長 磯田一男よりご挨拶。
ご出席を賜った来賓への感謝の言葉を述べた後、次のように話しました。
…10年前、大宮・浦和・与野市が合併。3市が気持ちを一つにし、さいたま市PTA協議会が発足しました。平成17年には岩槻市も合併し、現在165校、10万人以上の会員を擁する組織となりました。これもさいたま市教育委員会関係各位、各区PTA連合会、各校PTAの諸先輩方のご尽力によるものと感謝しております。私たちは諸先輩方が培ってきた子どもたちの笑顔あふれる環境づくり、地域づくり、未来づくりを継承し、生きる力を育むため、何ができるか、何をしなければならないかをしっかり見極め、活動の在り方を見直し、活性化を図り、5年後・10年後につなげていきたいと考えております。今、子どもたちを取り巻く社会環境は大きく変化し続けています。携帯電話・インターネットの普及に伴う悪用事例をはじめ、さまざまな犯罪から子どもたちを守るため、学校・家庭・地域・行政の連携役としてさいたま市PTA協議会が大きな役割を担っています。会員の皆様のご協力、関係各位のご指導をいただきながら努力していきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。…

次に式典実行委員長 渡辺紀子よりご挨拶がありました。
…今に引き継がれる、協議による課題解決、情報公開、健全な運用資金の確保、各区PTA連合会の地域に密着した特色ある活動のできる体制を守りつつ、活動の場を広げ、行政や外部団体と良い関係を保ちながら、その窓口として教育環境の充実に大きく貢献して参りました。
昨今では、教育問題解決に向け、学校・家庭・地域の教育力の向上と連携がクローズアップされる中、PTAの果たす役割も重要になっております。社会教育団体のPTAとして、学校支援、子どもたちの支援のほか、親自身の生涯学習の場を作り、親自身も学び成長していくための支援も役割の一つだと思います。市P協として、広い視野の中でさまざまな課題について情報発信・問題提起し、共に学びあう場を持ち、連続性を持たせた研究討議をすることも、10年を経て組織確立をした今、次の進化のために考えていってほしいと思います。温故知新という言葉がありますが、10周年を機に、これまでつくりあげてきた実績を引き継ぎ、設立当初を振り返り、事業の目的や意義を活動の再認識したうえで事業内容を見直し、充実を図りながら子どもたちが安心して学べる環境づくりのために新たな出発点としてほしいと思います。…最後に、改めてこれまでの実績を作り上げた方々への敬意を表し、感謝を述べました。

続いて、来賓よりお祝いの言葉を頂きました。

さいたま市副市長 小林氏(清水勇人市長代読)
…このたび、設立10周年、おめでとうございます。日ごろから家庭学校地域において教育環境充実のため熱心な活動をされていることに御礼申し上げます。
さいたま市は誕生以来、現在123万人を擁する大都市へと発展してまいりました。さいたま市PTA協議会はさいたま市発足とともに、充実した活動を積み重ねてこられ、多大な教育の発展に多大な貢献に感謝申し上げます。
現在、さいたま市は子どもが輝く街をめざし、さまざまな視察に取り組んでおります。次の世代を担う子どもたちの健全育成のためには人と人との絆を取り戻し、家庭学校地域が共同して社会全体で育むことが大切です。家庭、学校、地域、行政をつなぐPTAの果たす役割の重要性が増す中、さいたま市PTA協議会におかれましては、今後とも変わりない教育行政ご支援ご協力を賜りますようお願いいたします。ますますのご発展ご健勝をお祈りしています。…

さいたま市議会議長代理の副議長 高橋氏
…さいたま市PTA協議会へのこれまでの実績への感謝とお祝いの言葉に続き、さいたま市にて行われた平成22年軍縮国際会議に、さいたま市の中学生が交代で傍聴した例を挙げながら、教育環境の充実のために議会としても務めてまいりたい、今後ともご支援・ご協力をお願いします。…





さいたま市教育長 桐淵博氏
…さいたま市PTA協議会の実績、地域への貢献へ多大な功績への感謝とともに、社会環境の変化を鑑み、厳しい中であっても、知徳体コミュニケーションの柱のもとで、バランスの取れた子供を育てるため、両者が連携して子どもたちを育てていきたい。また、教育・学校ビジョン作成のさいたま市PTA協議会の尽力への感謝とともに、教育は‘ジン’のなされるわざ、人のなす業であること、情熱をもって進むことの大切さを語られ、「さいたま市PTA協議会、行政ともに、これからも同様にさまざまな課題を本音の議論で進展させ、さらにこのよりよい関係を発展させ、パートナーシップを発揮していきたいと思います。…

小学校校長会長代理・副会長 柴崎氏から、お祝いと感謝の言葉に続き、
…子どもの成長を願い、成長に喜びを感じるのは親の率直な思いであり、学校も同じ。同じ思いの二者がこれを実現するためには、信頼という糸で結ばれていることが大切。子どもは、保護者と学校の信頼関係があれば、安心して通い、勉学に集中し、十分に個性を発揮できるもの。この教育のもとで成長を遂げたとき、人から信頼され信頼できる、社会に貢献する青年になる。今後も信頼関係を大事にしながら日本一の教育都市をめざし努力していきたい。これからもよろしくお願いします。…


中学校校長会会長 望月秀登志氏より、お祝いと10年を振り返っての感謝の後、
…さいたま市の、一人一人がいきいきと輝く個性を育むという基本構想のもとで、さいたま市教育総合ビジョンが策定され、教育の中長期的方向性が示された。中学校長会として、スローガンを掲げ、きめ細かな学校経営の推進、新学習指導要領対応と重点課題への取り組み、確かな学力の向上、個に応じた指導の充実、校長会の機能の充実・活性化をはかってまいります。これまでも現在もこれからも、学校家庭地域行政共に手を携え、子どもの未来のために協力し合っていけるように願っています。…


ご列席の全来賓のご紹介が行われ、それぞれお祝いの言葉をいただきました。

次に、歴代のさいたま市PTA協議会会長が表彰されました。
続いて社団法人日本PTA協議会が募集した『親子で話そう我が家のルール三行詩』から、さいたま市の子どもたちの優秀作品11点が紹介されました。

福田事務局長より、平成15年より県P連から独立し、直接、社団法人日本PTA全国協議会年次表彰の対象となったことに伴い、さいたま市P協より推薦され、表彰される予定の団体、個人、文部科学大臣表彰団体が紹介されました。

・日本PTA全国協議会会長賞団体賞
大宮南小保護者と教職員の会・与野西中父母教師の会

・同 個人賞 渡辺紀子・榎本泰助・本橋修・中村友美

・文部科学大臣表彰(全国で1校のみ)蓮沼小学校PTA

歴代のさいたま市PTA協議会会長を表彰

続いて記念講和が行われました。

講師は、さいたま市教育委員会委員長 大谷幸男氏。演題は『子どもたちのよりよき成長に向けて』です。以下、大谷氏のお話です。

子どもたちのよりよき成長に向けて、保護者はどうあったらよいか、お話しします。
その前に、20年前になりますが、肝に命じたことがございます。県立高校のオーナーは誰でしょう。教職員ではありません。教育委員会でもありません。納税者の県民です。さいたま市立の学校のオーナーは、通う子どもであり保護者なのです。皆様のために少しでも役に立つ講話をさせていただけるよう努力したいと思います。

さて、教育の目的とは何でしょう。教育基本法第一条にあるように、一つは、人格の完成、もう一つは国家社会の有為な形成者を育てることでしょう。子どもが育つためには嫌でもしなければいけないこともあります。
日経新聞水野明人社長の言葉に「ミズノが開発した水着は選手の要望を完全に満たしていたと思う。しかし‘選手が求めるものがいいもの’ではなく、選手に嫌がられても新しい発想の水着を開発する姿勢が必要だったのだろう。スピード社の水着は強く締め付けるなど選手が嫌がる要素を取り入れたが、それでも高く評価された。」ミズノはこの競争には敗北しました。体を締め付けることは決して良い心地はしないでしょう。ですが、選手の努力が実を結ぶためには、体を締め付ける水着が必要だったのです。

同じように教育も、心地よさだけでは成り立たず、ときに強制も伴うものです。ここで大事なのは、信愛です。人間というのは、尊敬できる人の話はよく聞くものです。信愛-愛する人、信じられる人の言葉には耳を傾けられるということです。

信愛を育むために保護者はどうしたらよいでしょう。難しくはありません。ただ保護者は人格的権威を保ち、真摯に生きる姿を見せるだけです。「おとうさん よるまでしごと ありがとう」という三行詩の優秀作品が紹介されましたが、そのとおり、親の背中を見て子どもは育つのです。尊敬している保護者の言葉はよく聞くことができるものです。教育の根っこは、保護者の生き方そのものなのです。ここで育まれた、倫理観、規範意識、人間性、コミュニケーション能力が根底にあってこそ、学力向上がなされるのです。

統計を見ますと、明らかです。挨拶をする子ども、朝忘れ物がないか確かめている子ども、学校の決まりを守っている子ども、携帯電話を持っていない子ども、テレビや新聞のニュースに興味や関心がある子ども、人が困っているときは進んで助けるようにしている子ども、自分には良いところがあると思う子どもの学力が高いのです。

ここで特に取り上げたいのは自己肯定感です。たとえば、子どもがテストで60点取ってきました。そこで保護者が「ばかじゃないの!」「何をやっているの!」「私たちの子とは思えないわね!」と言うのと、「これは合格点だ!良かったな。余裕があるな。次、もうワンステップやってみようよ。」と言うのではちがいますよね。私自身経験したことで恐縮ですが、登校拒否の息子を受け入れられず怒ったとき、息子は「僕、生まれてこなければよかった…」と言いました。2年たち、父として息子のこの在り方はありなのだと思った時、やっと前に進むことができました。 今では仕事を持ち妻子を持ち、第一土曜日に氷川神社で清掃活動ボランティアをしております。子どもが祝福されてきたと感じられるように、保護者として子どものすべてを受け入れることがいかに大事か悟った出来事です。3:2でほめるぐらいが丁度いいようです。結果の懲罰としての‘怒る’というより、指導として‘叱る’ことを心がけ、次のステージへつながるようにしたらよいかと思います。それが自己肯定感につながっていきます。究極を申し上げますと、「はいと返事」、「おはようと挨拶」、「靴を脱いだら揃える」この3つができれば、まず申し分ありません。

いずれ子どもは肉親の死に向き合うことになります。そのとき、子どもたちが、今自分が在るのは先祖、祖父母、父母、また様々な方々が、自分の命そのものを支えていること、また自分たちが今度は命をつないでいくことができるようにしたいですね。土合中いちがやさん(全国作文コンクール特選)が語っています。「悲しい祖父の死を通じて、命には限りがあると知り、家族や友達を大切にしなければならないと悟った…」と。何気ない日常の所作、仏壇に向かう、お盆、お彼岸にお墓参りにいくなどありますが、実は非常に大切なことではないかと思います。そうした何気ない習慣が、人間の力を超えたものに対する畏敬の念を深めることにつながるように感じております。

最後になりましたが、感銘を受けた新聞記事がございますので紹介させていただきます。森鴎外を語る娘の言葉です。(以下、10月30日読売新聞より抜粋)
「鴎外は5人の父でした。・・・人を悪く言ったことのない父を長女は、パッパ(父)はほとんど私の心のすべてだった。・・・全身で肯定している親がここにいます。

子どもたちは、さいたま市の宝、国家の宝であります。皆様方のお子様がさらなる素晴らしい成長をされますことを願っております。


山田副実行委員長より謝辞が述べられました。
…大谷教育委員長、式典記念講和を熱くお話しいただきまして、ありがとうございました。教育の基本である、子どもたちが、倫理観、規範意識があり、豊かな人間性を持つために、親が大事であること、畏敬される親の姿をみせることの大切さを知りました。また、オーナーは納税者である市民県民であると改めて再認識しました。本当にさいたま市は教育に恵まれていると感じました。本日の講話を心におさめながら、市P協として更なる発展をめざします。今後ともご指導をよろしくお願いいたします。…

高島副委員長の閉式の辞をもって、式典の幕は閉じられました。

閉式の辞を述べる高島副委員長

式典後、和やかな雰囲気の中で、さいたま市PTA協議会設立10周年記念祝賀会が開催されました。

司会進行、澤登直子さんの開会の言葉で始まりました。

はじめは渡辺紀子実行委員長より主催者挨拶です。
…初めての周年行事で不安の中、歴代の会長様には、大変お世話になりました。様々なことを教えていただきながら今日という日を迎えることができましたこと、厚く御礼申し上げます。また、特に玉井さんと原口さんには、式典開催のための準備のほか、記念誌発刊のために大変なご苦労をかけましたが、快く支えていただきました。ありがとうございました。私は今日でPTAを本当に卒業いたしますが、これから磯田会長を筆頭に10年20年30年と熟成の期を迎えていくことと思います。今後とも、皆様のご協力ご尽力を賜りますようお願い申し上げます。…

乾杯は、さいたま市PTA協議会設立10周年の礎を築いた方々、旧大宮市代表初代会長 橋本氏、旧浦和市代表 玉井哲夫氏、旧与野市代表 望月氏、旧岩槻市代表 長久保氏がつとめました。
祝10周年ということで「おめでとうございます!」と乾杯しました。

歓談の間、旧友、親友に再会したかのごとく喜ぶ姿、新旧役員の素敵な出会いなど、会場は笑顔こぼれ、温かな空気に包まれていました。

途中、陰ながら、いつも支えてくださっている事務局の福田さん、沼澤さん、潤田さんに感謝をこめて、花束が贈呈されました。

中締めは全区P連会長を代表し、南区P連 中山会長が挨拶に立ち、続く一本締めにて会場が一つになりました。  閉会の言葉を山田副実行委員長がつとめ、散会となりました。

祝典に参加された皆さん

2010年10月8日金曜日

平成22年度 市教委との交流会

2010年10月8日(金)浦和ワシントンホテルで、毎年恒例のさいたま市PTA協議会と同教育委員会との交流会が開催されました。今年度は155名が参加しました。

会場を埋め尽くした参加者の様子

冒頭挨拶で桐淵教育長は、さいたま市の子どもたちは学力検査・学習状況調査において好成績を保っていると報告。さまざまな教育活動を支えるPTAに対し、感謝の言葉を述べました。

続いて警備員の縮減にも触れ、「これで子どもたちが安全でなくなるのではなく、これをチャンスと捉えて頂き、地域の防犯ネットワーク整備をお願いしたい。警備員縮減モデル校である下落合小の見守り隊の視察で、家庭で帰宅を迎えるように子どもたちに『おかえり』と声をかけ、『ただいま』とこたえる姿を目にし、言葉以上に意味のある『コトバ』だと感じた(中略) この季節が劇的に移り変わったごとく急激に変化する社会環境のなかで、子どもたちのために何ができるか日々模索し頑張っていきたい」との談話を発表しました。

挨拶をする桐淵教育長

懇談会では、遠く福島より駆けつけた舘岩少年自然の家 兼 赤城少年自然の家の所長をはじめ、教育委員会各部より参加した28名が各テーブルに分かれ、市内小中高PTAとの交流を図りました。

子どもたちの未来をよりよいものにするため、互いに理解を深めあい、心を通い合わせることができた会となりました。

2010年9月16日木曜日

第66回 指定都市PTA情報交換会 札幌大会

2010年9月16日(木)・17日(金)、「第66回 指定都市PTA情報交換会」が札幌市PTA協議会主管のもと札幌の地で開催されました。

この大会は、日本PTA全国協議会に所属する13指定都市PTA協議会の役員並びに関係者が一堂に会し、指定都市間の連携協力と情報交換、共通した課題の解決方法を検討することを目的として毎年開催されています。
今回、さいたま市PTA協議会からは、正副会長・常任理事(各区区連会長)を中心に10名で参加して参りました。

初日は、日P会長・札幌市長・札幌市教育長をお迎えした開会式の後、4分科会(組織運営・研修活動・地域連携・広報活動)に分かれ、およそ3時間に及ぶ情報交換や事例発表が行われました。休憩を挟んだ後、交流会が開かれ、各テーブルとも、分科会ではまだまだ話し足りなかったとばかりに大いに盛り上がっていました。交流会の各指定都市PRタイムでは、本年さいたま市PTA協議会設立10周年の年であることを大いにアピールし、参加者から大きな拍手とたくさんのエールを頂きました。


会場の様子(さいたま市からの参加者)

2日目は、早朝からの各都市代表者会議(磯田会長参加)の後、全体会で初日に行われた各分科会の報告がされました。
続いて行われた記念講演は、幼いころからの夢であるロケット開発事業を実現させた地元北海道出身、植松勉氏の"『思うは 招く』~夢があれば 何でもできる~"でした。
植松氏は、子どもの頃、ご自身の将来の夢の話をすると、「どうせ無理!」「こんな田舎でできるわけがない!」などと、先生をはじめ周囲の大人たちに言われ続けてきました。しかし、諦めずに夢を追い、とうとう従業員たった20人の会社でロケットを打ち上げるまでに至りました。夢を実現させた今、今度は一人の大人として子どもたちに夢を与えるとともに、彼らが大きな夢を持ち続けることを願い、様々な活動をしているそうです。とても感動に満ちた、すばらしい講演でした。

内容満載で駆け足の二日間でしたが、この大会で学んだ様々なことを今後のさいたま市PTA協議会の運営に活かし、各連合会ひいては各単位PTAの活動につながるようにしたいと思います。

講演の模様

さいたま市からの参加者

2010年8月28日土曜日

第58回 日P全国研究大会 ちば大会

2010年8月27日(金)・28日(土)の2日間、第58回日本PTA全国研究大会ちば大会が千葉市幕張メッセを中心に開催され、全国各地から約9,000名のPTAの仲間が集まり、盛会のうちに終了しました。さいたま市P協からは約100名が参加しました。

今大会の概要は次のとおりです。

  • 大会主旨

 人を愛し、夢を抱き、大きく羽ばたく未来への道のりを守り創ることを伝えたい
 美しい海、花香る房総、”ちば”に集い
 「子どもたちのきらめく笑顔のために」語り合いましょう

  • 大会スローガン

 房の国 集い語れば 実りあり!

  • メインテーマ

 花 PTA活動を通して、ひとりひとりの花を咲かせよう!
 海 大海のごとく広いPTA活動にすすんで船出しよう!
 房 みんなのPTA活動で夢を実らせよう

  • 開催日

 8月27日(金)分科会 千葉県内10会場
 8月28日(土)全体会 幕張メッセイベントホール

  • 分科会

大会1日目は、10の分科会に分かれ、それぞれの研究課題について基調講演や活動事例発表、パネルディスカッションが行われました。

  1. 組織・運営「学級のPTAなくして、日本のPTAなし」(市川市文化会館)
  2. 家庭教育「遊びから生まれてくる子どもとの会話」(千葉市民会館)
  3. 学校教育「子どもたちに残そう この地球(ほし)の恵み」(習志野市文化ホール)
  4. 広報活動「企業から学ぼう!広報・PR」(千葉市東京ベイ幕張ホール)
  5. 地域連携「地域でのびのび育て!子ども」(船橋市民文化ホール)
  6. 人権教育「生きるための性と生」(八千代市市民会館)
  7. 国際理解「地球規模の人間形成に必要な資質・能力・技能とは」(浦安市文化会館)
  8. 健康・安全「こどもの未来は生活リズム」(千葉市京葉銀行文化プラザ)
  9. 特別第1分科会「いのちの大切さ」(千葉市幕張メッセ)
  10. 特別第2分科会「新学習指導要領により、学校教育やPTA活動はどのように変わるのか?」(千葉市幕張メッセ)


  • 全体会

2日目の全体会は、幕張メッセイベントホールで式典が行われ、大会宣言・決議が採択されました。続いて、松岡修造氏(元プロテニスプレーヤー・タレント)による記念講演『叱って・ほめて・抱きしめろ』が行われました。


フィナーレのアトラクションでは、劇団四季によるミニステージが行われ、「美女と野獣」や「キャッツ」などミュージカルで歌われる曲が披露されました。

<全体会>

  1. 開会の言葉
  2. 国歌斉唱
  3. 主催者あいさつ
  4. 来賓祝辞(森田健作千葉県知事ほか)
  5. 来賓紹介・祝辞披露
  6. 大会宣言決議
  7. PTAの歌斉唱
  8. 感謝状贈呈
  9. 大会旗引継
  10. 次期開催地あいさつ(2011年は広島県福山市です)
  11. 閉式のことば

<記念講演>
 松岡修造氏 「叱って・ほめて・抱きしめろ」

<アトラクション>
 劇団四季「ちば大会特別プログラム」

記念講演のステージにラケットを持って登場した松岡氏は、積極的に舞台から降り、観客席に飛び込んで話をされる姿が好印象でした。ご自身が主宰する「修造学園」での実体験を交えてのお話は、聞き手を飽きさせることのない、とても熱く楽しい内容で、たくさんのパワーを与えて頂けた講演でした。

『子どもたちに何も教えないで、気付かせることなく、ただ「頑張れ!」と言っているだけではダメである。子どもたちが気づけるようにしてあげてから「頑張れ!」と応援するのである』との松岡氏の言葉が、深く心に残りました。
アトラクションで曲を披露してくれた劇団四季は、日本最高峰の歌劇団の一つです。「ホンモノ」はやはり素晴らしく、子どもたちにもいろいろな「ホンモノ」を体験させてあげたいと感じました。

「ちば大会」は、とても思い出に残る大会でした。参加者一同、「子どもたちのために何をすべきなのか」「子どもたちとどう向き合えばいいのか」を学び、感じ、語り合った二日間でした。これを糧に今後のPTA活動や地域活動に活かしていきたいと思います。

末筆になりますが、今大会を主催されました千葉市PTAの皆さま、大変お世話になりました。ありがとうございました。

2010年8月21日土曜日

平成22年度 舘岩少年自然の家視察研修

2010年8月21日(土)・22日(日)、市P協より46名が参加し、舘岩少年自然の家の視察研修が行われました。

緑に囲まれた少年自然の家

両日とも晴天に恵まれ、大変有意義な二日間となりました。
行きのバスでは、武藤氏(桜区)が市Pの事業委員長として「おやじバスガイド」を行ない、楽しい旅のひとときとなりました。

初日の午後は、施設周辺の環境整備を行いました。女性グループは除草作業、男性グループは木段作りです。所員(さいたま市教職員)の方々のすばらしい段取りもあって、手際よく作業を終えることができした。取材を通じて、毎年、この環境整備がさいたま市の子どもたちの役にたっていることを肌身に感じて実感しました。作業の後は天然温泉で疲れを癒し、夕食は所員の皆さんと一緒に楽しい懇親会となりました。

木段作り                         除草作業

2日目は「イワナの掴み取り」を全員が体験し、その後、「源流探検」と「そば打ち体験」をグループに別れて行ないました。さいたま市の子どもたちと同じ体験学習を行なわせて頂いて、すっかり童心に帰り、楽しい時間となりました。

源流探検                     そば打ち体験

昼 食

この視察・研修を通じて、舘岩少年自然の家のすばらしさを改めて実感しました。もっと多くの方に施設を利用して頂き、自然体験学習を通じて多くのことを学んで頂けたらと切に感じつつ、施設をあとにしました。

市P協の参加者たち

2010年7月21日水曜日

平成22年度 懇話会

夏休み初日となる2010年7月21日(水)、大宮区役所にて、さいたま市教育委員会健康教育課の先生方を講師に迎え、事業内容についての講話が行われました。


健康教育課では夏期休業中の事故防止について、学校と家庭が連携し、児童に対して安全指導を徹底するよう啓発する文書を配布するなど、痛ましい事故を防ぐための指導を行っているとの報告がありました。
また、学校・保護者・地域ボランティア・関係機関で構成する「学校防犯ネットワーク」について、今年度の二学期から、モデル校を中心に体制の整備を推進していくとの説明がありました。それについて質疑応答では、参加者から様々な質問や提言があり、熱心な議論が展開しました。

子ども達の安全をどう守っていくか、改めて考えさせられる良い機会となりました。

2010年7月3日土曜日

平成22年度 役員セミナー

「さいたま市PTA協議会 平成22年度 役員セミナー」が、2010年7月3日(土)、浦和コミュニティーセンターにおいて開催されました。

開会のことば、市P協の磯田和男会長のあいさつにひきつづき、新役員の紹介がありました。

磯田会長のご挨拶

メインは、さいたま市教育委員会桐淵博教育長による講話です。
教育委員会とは、市長が変わっても教育方針が極端に変わることがないように設置されたものであること。
教育長は、市の職員ではなく教育委員6名(政令指定都市)のうちの一人であること。
小中学校の教員については、政令指定都市の場合、採用は市が行い、給与は国と県が支払っていること。
自身は、三人の子どもを育てたこと。母子家庭で育ったことから父親を知らないこと。妻は看護師で夜勤があったため子育ては大変であったこと。
…などなど、途中、教育委員会やご自身のことにも触れながら、さいたま市の教育方針についてのお話でした。

講話終了後には、特別支援教育振興会からの協力支援の要請、市P協および同事務局からの諸連絡等があり、閉会しました。

以下には、桐淵博教育長の講話の内容を簡単に紹介いたします。

桐淵教育長の講和

「日本一の教育都市」を目指して~さいたま市教育委員会 教育長 桐淵博氏~

1 基礎的な条件
さいたま市は、現在19ある政令指定都市のうち中堅規模の都市である。小学生数はほぼ横ばいの約6万7千人、中学生数は微増の約3万1千人、合計約10万人で、少子化の傾向はいまだ現れていない。
しかし、市民の人口動態統計(男女別・年齢別人口)を見ると笠地蔵型となっており、10年20年後の高齢化の傾向(就労者人口の減少)が見込まれる。

2 さいたま市教育の目指すもの
さいたま市では、家庭教育、学校教育、社会教育という領域と、幼児、学校、青少年、生涯学習等のライフステージ進行の異なりから、「さいたま市教育総合ビジョン」を策定している。
そのうち「学校教育ビジョン」では、従来からある「知・徳・体」に「コミュニケーション」(適切な人間関係を築く力)を加え理念としている。これら四つを結ぶものとして「ゆめをもち、未来を切り拓く、さいたま市の子ども」として、「将来なりたい職業をみつけられる子ども」「自分の言動に責任のもてる子ども」「クリティカル・シンキングのできる子ども」の三つの目標を掲げている。

3 成果と課題
成果としてさいたま市は、全国学習調査(過去3年間)において、小中学校ともに全国・大都市(政令指定都市+東京23区)・埼玉県のいずれの平均をも上回っている。成績が良いのは、子どもたちが塾に通っているからではないと言って良い。
「生活習慣や学習環境に関する質問紙調査」(小学校)では、「家や図書館で、普段(月~金曜日)、1日当たり30分以上、読書をする」や「家で自分で計画を立てて勉強をしている」、「自分には、良いところがあると思う」が際立って高い。
中学校においても同様の好ましい傾向が見られる。気にかかるのは就寝時間が遅くなることで、さいたま市の中学生は「遅寝早起き」である。これは部活動のためだと考えられる。
課題は、不登校の児童・生徒の数が全国平均より多いことで、政令市19のなかで真ん中くらいである。また、暴力行為が中学校では多い。原因に幼稚性の強いものがあることが気になる。いじめの認知件数は減ってはいるが、定義によりその数は大きく変動するので数値を鵜呑みにすることはできない。
さいたま市が取り組んできた誇るべき独自のものとして、平成17年度からの人間関係プログラムと英会話コミュニケーションがある。学校図書館司書および臨時教員補助員(少人数指導サポートプラン)の全小中学校への配置、加えて学校学級支援員、部活動指導員、アシスタントティーチャー、地域講師などもある。
ただし、さいたま市の予算削減に伴い、小学校体育授業サポーター、理科支援員、学校警備員が縮減の方向にある。学校警備員の配備は全国的には珍しく、昨年の調査では政令指定都市で堺市(大阪府)とさいたま市のみである。
今後、多くの人々の目で学校の安全を確保する「学校安全ネットワーク」の構築へと転換していきたい。「学校安全ネットワーク」は、推進モデル校によりスタートしたい。

結びとして、大宮区役所そばにあった「キッチン井上」での食事を通して子どもたちに伝えた「職業に貴賎はない」こと、『ギリシア奇談集』(岩波文庫)からの引用や「地には平和を」(加藤周一『高原好日―20世紀の思い出から』(ちくま文庫))、吉野弘の詩「奈々子に」「burst」(「魂のはなしを!」)などを、自身の信念として紹介し、話を締めくくった。

2010年5月21日金曜日

平成22年度 広報紙づくり講習会

2010年5月21日(金)、コルソホール(浦和区)で、市P協主催の「広報紙づくり講習会」が開催されました。

講師は日本教育新聞社編集局報道部長の矢吹正徳氏。この講習会は広報紙作りの基礎を学ぶため、小中学校PTAの広報担当役員を対象に毎年開催されています。今年も参加者が300人を超える大規模な講習会となりました。

矢吹講師からは、長年、広報紙の審査に携わってきたご自身の経験をふまえて、「PTA活動の活発さに比例して、広報紙も充実する傾向がある」「統一テーマを掲げるなど、紙面企画がしっかりしていると魅力がアップする」など、意義深いアドバイスがありました。

満員になった会場                             講師の矢吹氏

次に、実際の広報紙や新聞記事の実例を素材として、紙面作り・レイアウト・見出しつけの課題が参加者に与えられ、討議発表などの実践的な講習が行われました。

参加者は初めて広報紙作りに携わる人が大半ということもあり、真剣に課題に取り組んでいました。講習会終了後、「広報紙づくりって奥が深いんですね」などと語りながら、大勢の参加者が参考展示されていた市P協広報紙コンクールの入選作品を興味深く見入っていました。

テーブルを回ってアドバイス           熱心に課題に取り組む参加者

2010年4月3日土曜日

平成21年度 広報紙コンクール

2010年4月3日(土)、平成21年度に発行された各小中学校PTA広報紙のコンクールが、市民会館おおみや(大宮区)で開催されました。


審査のポイントは5つ、「全体の編集やレイアウト・見出しの見やすさ」「PTA活動に役立つ記事が盛り込まれているか」「学校と地域社会との親密な連携がみられるか」「学校を取り巻く教育課題に取組みがみられるか」「積極的な企画性・アイディアがみられるか」を基準に実施されました。
応募作品は、小学校から77校、中学校から40校あり、教育委員会、校長会をはじめ、各区PTAを代表し参加した審査員、総勢25名により審査が行われました。

真剣な表情で審査を行う審査員

作品に見入る審査員の真剣な表情は、年々すばらしくなる広報紙の出来栄えに、審査の難しさを感じた様子。広報紙の作成にあたりデザインや表現も大切ですが、各校のPTA活動が充実していることで企画やアイディアが豊富なことも大切です。広報紙コンクールを通じて、各校のPTA活動全体が豊かに充実していくことを願っています。
また、出品された広報紙は、審査の内容や評価をつけ返却します。ぜひ、今後の広報紙づくりの参考にしてください。

平成21年度の入選作品は以下の通りです。入選された学校の皆さま、おめでとうございます。
これらの広報紙は市P協の総会で表彰し、PTA会長に賞状が授与されます。また、優秀賞の広報紙は、日本PTA全国協議会のコンクールに出品されます。
小学校
学校名広報紙
優秀賞高砂小たかさご
優秀賞大久保東小おおけやき
優秀賞中島小な.か.じ.まPTA
優秀賞仲本小なかもと
優秀賞原山小とわ
優秀賞仲町小むつみ
佳作辻小つじ
佳作北浦和小北浦和
佳作海老沼海老沼
佳作七里小くすの木
佳作見沼小みぬま
佳作土合小つちあい
佳作栄小さかえ
佳作鈴谷小すずや
佳作上落合小かみおちあい
中学校
学校名広報紙
優秀賞土合中つどい
優秀賞原山中はらやま
優秀賞与野西中西中PTA
優秀賞大久保中大久保
佳作土屋中つちや
佳作岸中なぎさ
佳作土呂中TORO
佳作三室中やわらぎ
佳作埼大附属中おおとり
佳作八王子中八王子

2010年1月22日金曜日

平成21年度 懇話会(第2回目)

2010年1月22日(金)、 市民会館おおみや第5集会室で、第二回懇話会「さいたま土曜チャレンジスクールについて」が開催。さいたま市職員(教育委員会管理部および保健福祉局子ども未来部青少年育成課)の方々を講師に迎え、現在の検討状況と今後の展開についてお話を伺いました。


これは清水市長が力を入れている政策の1つで、「しあわせ倍増プラン2009」に位置づけられ、24年度末までに全校で実施することを目標にしています。先日、モデル校の発表があったばかりということもあり、渡辺会長をはじめ、25名の参加者は真剣に耳を傾けていました。

当初は、学校が休みである土曜日を活用し、子どもに学ぶ楽しさを感じてもらい、学力アップを目指すことを目的として「土曜日寺小屋(通称「ドテラ」)」と呼ばれていました。しかし、平日においてもその機会を拡大するため、現存の放課後こども教室と連携・協力して進めていくということから、「チャレンジスクール」という名称に変更したそうです。

基本的な制度設計は市が行いますが、運営組織は各学校に配置される学校地域連携コーディネーターを中心として、各校の実態にあわせて実現していくとのことです。また、具体的な運営については、地域の方々が中心となり、私たちPTAも何らかの形でこれに携わっていくことになる見込みです。

 
挨拶する渡辺会長

説明の後、質疑応答が行われ、運営組織の構成や事故への保障・他について、活発な意見交換が行われました。市職員の皆さまには、真摯にご回答頂き、まさに冒頭の挨拶で渡辺会長が述べた「PTAと市が力を合わせる」有益な機会にすることができました。ありがとうございました。

チャレンジスクール運営組織の立ち上げにおいては、関係者の多大な努力・労力を要することは論を待ちません。しかし、このチャレンジスクールで学んだ子どもたちが、いつの日か運営スタッフとして戻ってきて、地域の絆が益々深まっていく。そんな素敵な未来が実現することを願い、私たちPTAも惜しみない協力を行いたいと思います。

市職員による説明

真剣に聞き入る聴講者